つみフェス2017に参加して思うこと その2

広告

 

前回の記事の続きです。

会場内の展示物

フェス会場の入り口付近には様々な展示物がありました。中でも注目を集めたのは金塊のレプリカと一億円の札束のレプリカでした。実際に触れたり持ち上げたりすることができます。

ですがこれ、つみたてNISAとなにか関係があるのですかね?今回のイベントの目的はつみたてNISAの周知だと思うのですが、その目的とあまり関連性の低い展示物を用意するのはちょっと違う気がしました。着ぐるみや浴衣なんかはまあ良いですけど。

どうせ展示するのなら、積み立てNISAのメリットや長期積み立てによる資産運用の優位性を視覚的にアピールするポスターをたくさん掲示したほうが良かったのではないかと思います。受付時に資料はもらいましたが、すべてをしっかり目を通している人はそんなに多くはないと思いますし、グラフや実際の節税効果を大きく掲示すれば興味を引き付けられるのではないでしょうか?

もしくは広報用のチラシの候補をいくつか用意して、どれが一番わかりやすく興味をもってもらえるのかアンケートをとってみても良かったかもしれません。200人くらいいたのですから、そこそこ参考になるのではないでしょうか?

他には各運用会社のチラシが置いてありました。どれも工夫されているようでなかなか良心的です。私が一番気になったのは日興アセットマネジメント株式会社の資料です。

タイトルは「低コストのインデックスファンドが最強・・・というほど単純ではない。」でした。

今回の記事の話題からずれますので詳細は省きますが、投信のコストだけで投信の優劣は判断できないとか、毎月分配の是非は「複利効果」ではなく資金ニーズで議論すべきとか、そんな感じの内容でした。

金融庁は毎月分配型は「顧客本位ではない」と批判していましたから、金融庁主催のイベントで毎月分配型の正当性を主張する(要は毎月分配のニーズがあるのだからいいでしょということ)とは結構度胸あるなとは思いました。

この資料をもっと検証してみてもおもしろいかもしれません。

税制改正要望ベスト5

事前に参加者からつみたてNISAに対する意見を募集しておりまして、今回はそれをランキング形式で発表しました。司会は虫捕り小僧さんでした。奇抜な浴衣(うしろに般若?のワッペンが取り付けられている)が印象的です。金融庁としてはどの要望も前向きに検討しているようです。

5位:スイッチングを可能にしてほしい

非課税枠を維持したまま別の投信に乗り換えられると確かに便利です。特に優良な投信が販売されたらそっちに乗り換えたくなりますからね。つみたてNISAは投資初心者むけの教材みたいな位置づけですから利用者が積極的にスイッチングを利用するとは思えませんが、とくに制約がなければ採用してほしいですね。

4位:対象投信の基準の見直し

信託報酬の基準を下げて、対象投信の数を増やしてほしいとのこと。ですがつみたてNISAはあくまで投資初心者むけの教材みたいな位置づけであり、対象投信は万人むけの商品でなければなりませんから、増やすのは難しいのではないでしょうか。とくにアクティブ投信は個人の投資方針にかなり左右されますからなおさら難しいと思います。

そもそも対象投信は当初よりかなり増えていますし、信託報酬も基準よりも大幅に下回っていますから、すくなくとも今の対象投信の基準でわりとうまくいっていると思います。

3位:NISA制度の統一

現在NISA制度はつみたてNISAを含めると3つの制度があり、わかりにくいので統一してほしいという意見です。これは私も同意します。アセットロケーションは資産全体で考えなくてはならないので口座が複数あると管理が大変ですからね。

第2位:投資上限の拡大

年間40万までの場合12か月で均等に投資する場合割り切れないので、12で割り切れる額にしてほしいとのこと。確かに言われてみるとそうですね。これも実現してほしいです。ただし大幅に拡大するとは思えないので、上限を増やすとしたら48万とか60万円くらいでしょうか。

第1位:制度の恒久化

つみたてNISAの非課税期間は20年ですが、これを恒久化してほしいとの意見。これは無条件で採用するのは難しいと思います。国としてはお金をたんまり持っている人から税金を徴収したいはずなので、これだと税収が減ってしまいます。適用資産の上限を設けるとか、なんらかの制限がかかるような気がします。そもそもiDeCoがあるから恒久化は不要なのでは?iDeCoを利用して定年ぐらいにそれなりの資産が築ければ問題ないと思うのですが。恒久化するのならiDeCoを廃止してほしいです。こっちは手数料とられるし。

その他

つみたてNISAは国内居住者のみの制度で、海外で居住する場合は特定口座に移さないといけません。これは海外で赴任している人たちにとって不利なので改善してほしいとの意見がありました。あとはシニアNISAプラス?を創設してほしいという意見もありましたね。

前者の意見は改善してほしいです。後者は無理なんじゃないかな?

 

パネルディスカッション

4名の有識者(島田 知保氏、岡田 篤氏、山崎 元氏、田村 正之氏)のディスカッションがありました。詳しい内容は他の方が書いていると思いますので省略しますが、重要なポイントは単純です。

何があろうと積み立てを続けること。

暴落があった時に狼狽売りをせずに、愚直に積み立てし続けることが成功の秘訣です。下がったものは、いつかはあがるのですから。あとは山崎氏の「アクティブ投信を買うくらいなら、自分でアクティブ運用したほう良い」という意見には共感しました。自分で銘柄選びするのなかなか楽しいものですからね。

全体を通しての感想

予想以上に面白かったです。参加してよかった。浴衣のお姉さんもGoodでした。

ですがこのイベントはすでにつみたてNISAを知っている投資マニアを集めて、「つみたてNISAっていいよね~」てな感じで内輪で共感しているだけのイベントだったのは否めません。

つみたてNISAの広報、周知という観点からすると微妙な成果だったのではないかと思います。休日だったのですから、家族連れにチラシを配布したり広場でイベントを実施して自由に参加できるようにしたほうが良かったかも。せっかく着ぐるみや金塊を用意してあったのですから子供受けもよさそうですよね。