投資信託

[検証]投信工房を使い続けるメリット

前回は投信工房(というよりは松井証券)から撤退する理由を書きました。しかし投信工房にも画期的なメリットがあります。今回はそのメリットを手放してまで、松井証券から撤退するべきなのか検証したいと思います。

自動リバランス

複数の資産を決められた配分で運用し続けると、価格の変動によって資産配分が徐々に崩れていきます。それをもとの配分比率に戻すことをリバランスといいます。松井証券の投信工房はあらかじめ資産配分を設定しておけばそれを自動で行ってくれます。しかも無料です。

類似サービスとしてはTHEOやWealthNaviのようなロボアドがありますが、手数料が1%とインデックスファンドよりも高額です。運用資金が多いと手数料は安くなるようですが、ちょっと敷居が高いですね。

無料で自動リバランス機能が使えるのは投信工房だけですので、この点が投信工房の最大のメリットです。

 

バランスファンドとの比較

ロボアドサービスで比較すれば確かに投信工房はコスト面で魅力的です。しかしリバランス自体はバランスファンドを利用することでも同じことができます。バランスファンドは複数の投資対象に決められた配分で投資するファンドで、リバランスをファンド内で実施します。

特にこだわりのない初心者や投資に時間をかけたくない人はバランスファンドを積み立てるだけでじゅうぶんでしょう。

一方、投信工房は簡単に言うとバランスファンドを自作できるサービスです。つまり投資初心者というよりは投資方針が決まっている(例えば債券では運用せず、株式のみで運用するなど)投資経験者むけのサービスなのです。ですから投資初心者はロボアドの利用を考えていないのであれば投信工房を使うメリットは乏しいということになります。投信工房はサービスの性質上バランスファンドを採用することはまずありませんからね。

では投資経験者の場合はどうかといいますと、やはり前回お伝えした通り低コストのインデックスファンドの採用に消極的な点と最近のアクティブファンドの猛プッシュのせいで、おそらく積極的に利用しないと思います。今利用している人もより魅力的なインデックスファンドが販売されるようになったらどんどん撤退していくのではないでしょうか?

そのため今の投信工房は、自動リバランスという画期的なサービスなのにもかかわらず、投資初心者にとっても投資経験者にとっても中途半端なサービスとなってしまいました。

サービス自体は良いのにほんともったいないです。

リバランス自体は手動でできる

以下のサイトではリバランスの効果について検証しています。

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO09078340S6A101C1000000?channel=DF280120166602

様々なパターンでリバランスの効果を検証した結果、リバランスしたほうがしない場合よりもパフォーマンスが良かったそうです。またリバランスの間隔を変えて検証したところ、6カ月間隔のリバランスでリターンが最高となりました。ただしリターンが最高になったとはいっても、ポートフォリオや相場によっていくらでも変わりますし、とびぬけてよかったわけではありません。少なくとも、リバランスによって収益が増えるのは確かですがリバランス頻度はあまり関係がないと見たほうがよいでしょう。

リバランス頻度 リバランス未実施の場合とのリターンの差(%)
1か月 5.3
2か月 5.5
3か月 6.1
4か月 5.9
6か月 6.6
1年 4.8

 

つまりリバランスは頻繁に実施しなくてもよいのです。手間をかけられるのであれば月1、メンドクサイのであれば半年に1回でも良いのです。これだとリバランスを自動で行うメリットも薄れてしまいますね。

手間がかかる作業だからこそ自動で行うことにメリットがあるわけで、大して手間がかからないであればわざわざ自動機能を利用することはありません。仮に自動リバランスに手数料がかかるのであればなおさらです。

リバランス自体も、配分が当初よりも小さくなった投信を追加でスポット購入すればよいでしょう。最低購入金額は最近100円になりましたから、より手動リバランスがしやすくなりました。

半年に一度の手間を面倒と思うかどうかは人それぞれですが、私は十分実施可能だと思います。

結論

投信工房の最大のメリットである自動リバランス機能は画期的なサービスですが、別の要因のせいで投資初心者および投資経験者ともに中途半端なサービスとなってしまいました。またリバランスの頻度はリターンにあまり関係がなく、半年に1回でも十分です。したがってあえてリバランスを自動で行う必要ではなく、手動でも問題ないと思われます。また手間を徹底的に排除したいのであればバランスファンドの購入を検討したほうが良いでしょう。

要は別に投信工房でなくても手動リバランスを実施するかバランスファンドを利用すればいいよねというお話でした。

うん、投信工房を使う理由がなくなってしまいましたね。

投信の他社への移管は手数料が高くお話にならないので、撤退するとしたら保有投信をすべて解約するしかありません。ですが一部の投信は評価損を抱えていますので、プラスになるまではしばらく積み立ては継続します。それと並行して、SBIか楽天で投信の購入してみようと思います。